澤田ホールディングス株式会社 澤田 秀雄様インタビュー | 経営課題を専門家に相談できるサイト イチゾウ | ページ 2

わが経営論

澤田ホールディングス株式会社 澤田 秀雄様インタビュー

※下記は経営者通信25号(2013年6月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。
 

― 昨年出版された『運をつかむ技術』では、バランスだけでなく運も重要だと書いています。

運は、むちゃくちゃ重要だと思いますよ。企業経営が成功するかどうか、7、8割は運で決まるんじゃないでしょうか。実力よりも大切な要素です。私の起業の原点を振り返ると、たまたま旅行業を始めたときに、日本で海外旅行が注目され始めていた。だから、時流に乗って業績が急伸した。これは運です。

― しかし、運は理論的に分析できないため、経営に活かすのは難しいのではないでしょうか。

もちろん、「天運」は自分の意志で変えられるものではありません。しかし、自らの努力で引き寄せられる運もあります。たとえば、ある経営者が事業に失敗したとします。そこで、落ち込んでしまったりあきらめたりしていると「今度はムリしないでおこう」と、後ろ向きな考え方の人が集まりがちです。

しかし、それでは失敗の原因を取り除くアイデアを持った人物を遠ざけることになります。暗くて後ろ向きな集団に、わざわざ入りたいという人は少ないですからね。だから、事業が失敗したとしても、明るく前向きに取り組むよう努めるのです。すると、自然と明るく運のいい人が周りに集まるようになります。取引する会社も同様です。成長している運のいい会社と取引すれば、自身の会社も成長することができる。逆に運の悪い会社と取引すると、不渡りを喰らったりしてしまいます。そうなると悲惨ですよね。

― 澤田さん自身は、これまでずっと運がよかったと思いますか。

そんなことはありません。運が悪いときもあれば、よいときもあるんですよ。運が悪いときは、落ち込むじゃないですか。でも、落ち込むと自信をなくしてしまい、どんどん運も悪くなっていきます。だから、運が悪いときは元気にふるまう。ウソでもいいから明るくする。そうすると運も早く上向きになります。

― バランスをとる。運を引き寄せる努力をする。ほかに経営の要諦はありますか。

つねにチャレンジし続けることです。新しいことにチャレンジして会社を変化させないと、時代に取り残されてしまいます。かつては世界を席巻した、GMや米コダックすら倒産しました。つい4年前に過去最高益を記録し、他社の追随を許さなかった任天堂も赤字に転落。スマートフォンの普及により、状況は一変してしまった。近年は、特に時代の変化が激しいですよね。うまくいっているからといって何もしないと、すぐに経営危機に陥る可能性があるのです。ただ、チャレンジというのは、未知の分野に取り組むということ。当然、失敗のリスクはあります。

― どうすればリスクをコントロールできるでしょう。

博打をしないことです。博打とチャレンジは違う。無謀なことをして倒産したら、元も子もない。また、当然ですが法に触れないこと。その2つの線引きさえ守れば、チャレンジはすべて今後に活かされます。なぜならば、失敗をしたほうがいいからです。エジソンだって何百、何千という失敗があったからこそ、大発見をしている。ハウステンボスでもたくさん失敗して、黒字になりました。なので、どんどんチャレンジして、どんどん失敗すべきですね。

― 最後に、業績低迷に悩む経営者にアドバイスをお願いします。

経営の基本は「ヒト・モノ・カネ」です。商品が悪かったら、営業がナンボがんばっても売れない。逆もしかり。両方そろっていても、お金がつきたら潰れる。この3つがキチッとそろっているかどうか、経営者はバランスをみなければいけません。これに運がついてきたらバッチリだよね。

ただし、調子に乗りすぎて経営のバランスを崩さないように注意すること。そして、致命傷にならないよう慎重に準備をして、大胆にチャレンジする。そうすれば、たいがいの会社は業績アップします。ほら、難しくないでしょ(笑)。特に今、予想もできない変化が、ものすごいスピードで起こっています。業績が低迷している会社にとっては、逆転のチャンスだと思いますよ。

澤田 秀雄プロフィール
1951年、大阪府生まれ。1973年に旧西ドイツのマインツ大学に留学。在学中に世界50ヵ国以上を旅行する。1980年、新宿にて旅行会社(現:株式会社エイチ・アイ・エス)を開業。格安航空券の販売を柱に事業を発展させ、1995年に店頭公開。1996年にスカイマークエアラインズ株式会社(現:スカイマーク株式会社)を設立し、1998年に国内航空業界への新規参入を果たす。1999年、協立証券株式会社の株式を取得し、エイチ・アイ・エス協立証券株式会社(現:エイチ・エス証券株式会社)代表取締役に就任。2003年にはモンゴルAG銀行(現:ハーン銀行)の会長に就任。2004年、エイチ・エス証券株式会社が大証ヘラクレスに上場、株式会社エイチ・アイ・エスが東証一部に上場。2010年3月、ハウステンボス株式会社の代表取締役社長に就任。開業以来18年連続赤字だった同社を黒字に転換させる。現在は澤田ホールディングス株式会社の代表取締役社長、株式会社エイチ・アイ・エス、エイチ・エス証券株式会社の代表取締役会長のほか、経団連理事、アジア経営者連合会理事長、東京交響楽団理事長も務める。

企業情報

企業名株式会社エイチ・アイ・エス
設立1980年12月
資本金68億8,200万円(2012年10月31日現在)
売上高4,314億円(2012年10月期連結)
従業員数10,780名(グループ計 2012年10月31日現在)
事業内容旅行事業、ホテル事業
URL http://www.his.co.jp/
企業名ハウステンボス株式会社
設立1992年3月
資本金15億円
売上高152億円(2012年9月期)
従業員数1,082名(2012年10月1日現在)
事業内容パーク事業、ホテル&リゾート事業、レストラン事業、物販事業など
URL http://www.huistenbosch.co.jp/
企業名澤田ホールディングス株式会社
設立1958年1月
資本金122億2,331万2,500円(2013年3月31日現在)
売上高286億6,100万円(2013年3月期連結)
従業員数4,552名(2013年3月31日現在連結)
事業内容グループ各社の経営の支配および管理
URL http://www.sawada-holdings.co.jp/

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