楽天株式会社 三木谷 浩史様インタビュー | 経営課題を専門家に相談できるサイト イチゾウ

わが経営論

楽天株式会社 三木谷 浩史様インタビュー

Vol.33

楽天株式会社 代表取締役会長兼社長 三木谷 浩史

一橋大学を卒業後、興銀に入行。ハーバード大学に留学し、28歳でMBAを取得。楽天の設立から、わずか3年で株式を上場。2012年には「新経済連盟※(以下、新経連)」の代表理事に就任した三木谷氏。今回の取材中、その華麗なキャリアからは意外な言葉が飛び出した。「やっぱり気合いと根性は重要ですよ」。はたして、その真意はなにか。経営者がもつべき視点、世界で勝つためのポイント、新経連の活動などをまじえて、同氏の経営術にせまった。

※下記は経営者通信28号(2013年11月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

―楽天の国内グループサービスの年間流通総額が4兆円を超えました。1997年の設立から、なぜ短期間でこれほどの成長を遂げたのですか。

インターネットの可能性を真剣に信じていたからでしょうね。つねに私たちは世の中の1歩先、2歩先を見すえて商売をしてきました。つまり、「他社がこうやったからウチはこうやろう」といった現状追随型じゃない。「そもそもどういうことなんだ?」と変化する環境を想定しながら、ビジネスモデルをゼロベースで構築してきたのです。関西弁でいうと、「ようするにどうやねん?」ということですね。

―本質を考えぬいた結果、インターネット上にショッピングモールをつくったと。

「kobo」も同じですよ。国内ではAmazonより先に電子書籍を販売したのですが、当初「日本では電子書籍は普及しない」と否定された。これは15年前に聞いた話だなぁと(笑)。創業時、「ネットショッピングなんて普及しない」と、さんざん酷評を受けましたから。日本人は、ものごとを否定的にとらえる傾向が強いんですよ。できない理由、ならない理屈を考える。そんなことに頭を使っても、まったく意味はありません。ですから、いまの位置から数歩下がって、世の中でなにが起こるか俯瞰して考えるべきです。スキーのように、遠くを眺めながら足元も注意して見るわけです。

―もう少し具体的に教えてください。

たとえば、100年後に紙の本があると思いますか? では30年後、10年後はどうなのか?10年後の未来を3年後に前倒す方法はないのか? そんな風に逆算して考えています。

―約15年前、大手企業が運営していたショッピングモールはことごとく失敗しました。なぜ楽天だけが成功したのでしょう。

まず前提として、ビジネスモデルとオペレーションが違いました。そのうえで最大の理由は、ネバーギブアップの精神があったからです。大企業が失敗したら、「すみません。ちょっと早すぎました」とか、できなかった理由を考えればいい。でもベンチャーは、失敗が即倒産につながります。だから、「なにがなんでも成功させる」という経営者の気迫が違う。やっぱり、そういう気合いと根性が重要ですよ。先日、新経連が「新経済サミット※」というシンポジウムを開催したとき、多くの経営者が同じような経験を話していました。ほとんどのベンチャーは、最初か2回目の事業で大失敗している。そこからネバーギブアップの精神で這いあがってきたんです。

―御社も創業期は資金繰りに苦労したそうですね。

ええ。超人的な綱渡りによって、なんとか生き残りました。ホントに気合いと根性は重要ですよ。資金繰りがまわってギブアップしなければ、いつか成功しますから。

―楽天グループは2005年のアメリカ進出を皮切りに、積極的な海外展開を進めています。世界で勝つためのポイントを教えてください。

企業文化をグローバルに広めることです。楽天では、これを「ミッション」「プラクティス」「バリュー」という枠組みで考えています。つまり、「私たちはなにをやりたいのか?」ということ。たとえば、画一的なスーパーマーケットをつくるのではなく、多彩なショッピング環境を世の中に広めていくこと。もっとわかりやすい次元でいえば、私たちは純粋に店舗が好きだし、成功するとうれしい。実際、そんな企業文化が世界でも支持されています。

―そこがアメリカ型のショッピングサイトと違うわけですね。

ええ。インターフェースもビジネスモデルもユニークですが、ショッピングに対する哲学が違います。私たちのバックグラウンドは、町の商店街をインターネット上に復活させること。多彩な商業施設をバーチャルにつくり、楽しいショッピング体験を追求しています。一方、アメリカ型のショッピングサイトは画一的なショッピングサービスを提供する巨大な自動販売機。あくまで出店者は仕入れ手段と考え、消費者の利便性だけを追求する傾向が強いのです。

※このサイトは、取材先の企業から提供されているコンテンツを忠実に掲載しております。
ユーザーは提供情報の真実性、合法性、安全性、適切性、有用性について弊社(株式会社幕末)は何ら保証しないことをご了承ください。自己の責任において就職、転職、投資、業務提携、受発注などを行ってください。くれぐれも慎重にご判断ください。

株式会社幕末

経営課題を専門家に相談できるサイト 専門家 131人 掲載中

Copyright © 2013 KEITSU. All Rights Reserved.